2022/03/18 06:17


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前回、「靴の選び方」についてお話させていただきました。
この選び方についてもう一つ重要な要素があります。
それは「どんな構造の靴を選ぶか」です。

まだあるんかい!と、突っ込まれそうですが、もうしばらくお付き合いください。

よく靴選びの話をすると
「いくらくらいの靴がいいですか?」とか「高い靴じゃないとダメですよね?」といった質問をよく受けます。

ズバリ言いますと、
「値段より構造です!」
ちょっと前に流行ったランニングシューズも
私には手を出せないくらいの値段ですが、走ることに特化した構造であるため、
普段使いには不向きですし、使いこなせるだけの筋肉も必要です。

ではどんな構造のものがいいのか?
一つずつ見ていきましょう。

靴の基本構造として、「アッパー」と「ソール」があります。
簡単に言うと「アッパー」とは靴の上の、生地や皮革でできた部分で、「ソール」とは靴底になる部分です。
靴作りでは、「アッパー」を木型という靴の形を決める型に合わせ、
そのあとに、「ソール」を張り付ける、という作り方をしています。

「アッパー」には形を保つための「芯」が入っており、踵・側面・つま先に入っています。
この中で最低限入っていてほしい芯は、「踵」です。
靴は、履かれている間、常に変形させられる「力」が加わっており、
この「力」は走った時や歩行時、踵を着いたときに一番大きくなります。
この「力」は走っている時では、体重の約3倍にもなるそうです。
そのため、足を安定させるために「踵の芯」がしっかりしていないといけません。
また、踵骨は内側に倒れやすい構造をしているため、これを防ぐ役割もあります。
この踵骨の内倒れ、別の言い方をすると、外に反る、外反と言います。
この外反、「外反偏平足(ガイハンヘンペイソク)」というと聞いたことがあるんじゃないでしょうか?
この「外反偏平足」、足の安定性がとても悪くなり、外反母趾や変形性膝関節症を誘発することがあります。
そのため、踵骨を安定させるために、「踵の芯」がしっかりした靴を選びましょう。
目安としては、小学校の時に使っていた硬い下敷きを曲げて
親指と人差し指でつかんだ時くらいの硬さを、イメージしてもらえればいいと思います。

次は「ソール」についてみていくと、これも硬さが重要になってきます。
この硬さ、クッション性のことではなく、どこから曲がるかということが重要になります。
この曲がりを調整するのに、シャンクというものがソールの中に入っており、
踵から足趾の付け根の関節(MP関節)までは硬く曲がらない構造にしていて、
その先は曲がるような構造になっている靴がいいです。
これは、踵からMP関節までは多くの骨で構成され、靭帯や筋肉などで足の構造を保っているのですが、
この部分が崩れていくと、足のアーチ構造が崩れ、外反母趾などが誘発されてしまうからです。
しかし、MP関節は歩くとき踏み返せないと、歩きにくくなってしまうため、
上に反れるような構造になっていると、普段使いではいいです。
このMP関節で曲がる構造は、靴によって位置が違うため、自分のMP関節と靴のMP関節の位置が合うものを選ぶと、よりいいです。
ただし、「強剛拇趾」などMP関節を上に反らせてはいけない場合は、つま先まで硬い「ソール」がいいです。

これが、私が臨床現場でお話させてもらっている「靴の構造」のお話です。
様々考え方があるとは思いますが、靴の基本構造を理解して
値段やデザインだけでなく、「構造」「サイズ」を気にして購入していただければと思います。

人はもともと、靴なんて履かずに生活してきました。
日本人も明治になるまでは、靴とはほぼ無縁でした。
ですが、地面が平らになり、歩く時間が減って、寿命が延び、足の負荷が減ったことにより、足が弱くなっています。
そのため、靴やインソールで足を守りすぎると、もっと足が弱くなるために、守るのをやめようという方もいます。
私はそれも一理あると思っていて、なんでもやりすぎはよくないと思っています。
ただ、現代の生活に合わせたことをしていく必要もあると思っているため、
少し、最近変だな、違和感があるな、ちょっと痛みが。。。という方は
病院に行ったり、靴を変えてみたり、インソールを入れてみたり、何かしらの対処をしてもらえるといいと思います。

最後に、なかなか対処する時間がとりにくい方にお知らせです。
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足の状態をお聞きして、適応があれば製作させていただきます。
もし、適応外だった場合、他の方法を提案させていただきます。

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ここまで読んでくれてありがとうございました。
本日はここまで、またのお越しをおまちしております。



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欧米では平均27cmで、100人に1人が30cm