2025/01/02 22:34

ども、義肢装具士の佑吉です👣

日々感じる腰痛や肩こり。その原因を「年齢のせい」「運動不足」と自己判断していませんか?実はその不調、左右の脚の長さが異なる“脚長差”が引き起こしている可能性があります。脚長差は意外と多くの人に見られますが、その影響が全身に波及することをご存知でしょうか?

脚長差とは何か?

脚長差は、左右の脚の長さに違いがある状態を指します。約5mm程度の差であれば、日常生活に問題がないことが多いですが、それ以上の差や特定の症状が現れる場合には注意が必要です。

この差には以下の2種類があります:

  1. 先天的な脚長差
    生まれつき骨の成長や構造に違いがある場合。

  2. 後天的な脚長差
    ケガや関節の変形(例:股関節脱臼や変形性膝関節症など)によって、脚の長さに差が生じた場合。

特に後天的な脚長差は、関節や筋肉のバランスを崩し、体全体の動きに影響を与えることが多いです。


脚長差が引き起こす身体への影響

脚長差による影響は、腰痛や肩こりだけに留まりません。以下のような身体的不調を引き起こすリスクがあります:

  1. 骨盤の傾きと脊椎の歪み
    脚長差があると骨盤が左右どちらかに傾きます。その結果、脊椎が湾曲し、姿勢が悪化。これが腰痛や肩こりの直接的な原因となります。

  2. 関節への負担増加
    短い脚側への体重負荷が強くなり、「墜落歩行」と呼ばれる不均衡な歩き方が習慣化します。これにより膝や股関節への負担が増加し、軟骨の摩耗や変形性関節症の進行につながります。

  3. 筋肉のアンバランス
    脚長差が筋肉の緊張バランスを崩し、片側の筋肉が過剰に働くことでコリや痛みが発生します。特に腰部や臀部、太ももの筋肉に症状が出やすいです。


脚長差の見極め方

以下のポイントに心当たりがあれば、脚長差が原因かもしれません:

  • 靴底の減り方が左右で違う

  • 立ったときに片側に重心がかかる感じがする

  • 歩く際、片脚に負担を感じる

また、腰痛や膝痛が慢性化している場合、専門的な評価が必要です。


対策と治療法

脚長差の改善には、以下のアプローチが有効です:

  1. インソールや靴の調整
    オーダーメイドのインソールや靴底の補正で、脚の長さの差を補い、体のバランスを整えます。

  2. ストレッチと筋力トレーニング
    股関節や膝関節周囲の筋肉を強化するエクササイズを取り入れ、不安定な関節を安定させます。

  3. 専門的治療の受診
    膝や股関節に強い痛みや炎症がある場合は、整形外科を受診して適切な治療を受けましょう。特に脚長差が関節変形に起因している場合、早期の診断と治療が重要です。


放置は危険!未来の健康を守るために

脚長差による影響は、放置するほど深刻化します。そのままにしておくと、全身のバランスがさらに崩れ、慢性的な痛みや障害に発展するリスクも。

日常的な不調を軽視せず、少しでも気になる症状があれば、専門家に相談することをおすすめします。早期に適切なケアを始めることで、腰痛や肩こりの軽減だけでなく、将来の健康を守ることにもつながります。

「脚長差」と真剣に向き合うことで、より快適で健康的な毎日を手に入れましょう!