2026/09/11 21:05
Kyykx.s Productのインソールは、3Dプリンターを使って製作しています。
「なぜ、インソールを3Dプリンターで作っているのですか?」
と聞かれることがあります。
3Dプリンターを使っている理由は、単に新しい技術だからでも、珍しい見た目の商品を作りたいからでもありません。
足元のどこを支えるのか。
どのくらいの厚みにするのか。
どこに硬さを持たせ、どこに動ける余地を残すのか。
義肢装具士として身体を診てきた経験と、職人として培ってきたものづくりの考えを、細かな立体形状として表現できるからです。
今回は、Kyykx.s Productが3Dプリンターでインソールを製作する理由と、その一足に込めている考えをお伝えします。
構想の始まりは10年以上前
Kyykx.s Productのインソールは、突然生まれた商品ではありません。
義肢装具士として働き始めた頃から、(想いはもっと前から)
「身体の状態に合わせた形を、もっと細かく表現できないだろうか」
「作る人によって仕上がりが変わりにくい方法はないだろうか」
「製作者の経験や感覚を、再現できる形として残せないだろうか」
と考えてきました。
その構想を始めたのは、今から10年以上前です。
臨床の現場で足や身体を確認しながら、仕事が終わったあとも、夜な夜な設計や製作方法を考えてきました。
試作と修正を繰り返し、義肢装具士としての身体の見方を、3Dデータと立体形状へ落とし込むためのメソッドを少しずつ確立してきました。
現在販売しているインソールには、そうした長年の積み重ねや、想いが込められています。
3Dプリンターだから表現できる細かな形
足や身体に必要な支えは、一か所だけではありません。
土踏まずの高さだけでなく、
・足裏のどこへ力を伝えるのか
・かかと周辺をどのような形にするのか
・どの部分に硬さを持たせるのか
・どこにしなりをつくるのか
・靴の中へ収まる厚みにできるか
など、さまざまな要素を考える必要があります。
3Dプリンターでは、コンピューター上で設計した形状を、積み重ねるように立体化していきます。
そのため、高さ、厚み、曲面、内部構造など、細かな設計の意図を実物へ反映できます。
見た目だけでは分かりにくい部分にも、義肢装具士として考えた役割があります。
高い再現性も大きな特徴
インソールは、身体へ直接触れる道具です。
同じ商品であれば、支える場所や形が安定して再現されることも大切です。
オーダーメイドのインソールも、3Dデータをもとに製作することで、設計した形状を繰り返し再現しやすくなります。
長年かけて考えてきた形を、オーダーメイドのインソールも、一度だけ作って終わるのではなく、必要とする方へ安定して届けられる。
これも、Kyykx.s Productが3Dプリンターを活用する大きな理由です。
データとして蓄積できるため、試作から得られた気づきを次の設計へ生かし、より良い製品づくりへつなげていくこともできます。
必要な形を、必要な分だけ作る
一般的な製作方法では、大きな材料から形を削り出したり、複数の材料を貼り合わせたりする工程があります。
3Dプリンターは、設計した形に沿って材料を積み重ねながら製作します。
そのため、Kyykx.s Productの製作工程では、削り出しによって生まれる端材、元の石膏モデルなどのゴミを大幅に減らすことができます。
さらに、従来必要だった複数の作業を、設計と出力へ集約することで、製作工程も大きく減らせます。
これは、効率よく作るためだけの取り組みではありません。
製作者の身体的な負担を減らし、製作環境を整え、必要以上に材料を廃棄しない。
この事によって、マイクロプラスチックの発生を抑え、省エネルギーとなるなど、
使う人だけでなく、作る人や地球環境にも配慮したものづくりにつながっています。
「必要なところに、必要なモノだけ」
Kyykx.s Productが大切にしている考えは、
「必要なところに、必要なモノだけ」
ということです。
身体は、骨だけで立っているわけではありません。
骨が積み重なり、その骨と骨の接続として関節があり、筋肉や靭帯などが引き寄せ合いながら、身体を支え、形作っています。
インソールは、その身体の働きを足元から支える道具です。
必要なところへ働きかけながら、身体が自分自身で立ち、歩き、動くためのきっかけをつくる。
僕はインソールを、身体の使い方を整えていく「再教育ツール」として考えています。
3Dプリンターは、この考えを細かな形として表現するために欠かせない技術です。
3種類から選べるセレクトインソール
Kyykx.s Productでは、足や身体の特徴に合わせて選べる3種類のセレクトインソールをご用意しています。
偏平足用
土踏まずの低下や、足元の内側への偏りが気になる方、X客が気になる方へ向けたタイプです。
足元を支え、立つ・歩くときの身体の使い方を整えるきっかけをつくります。
足ぐねり用
歩いていると足をぐねりやすい方や、足元の安定感が気になる方、足の扁平化とO脚が気にある方へ向けたタイプです。
足首を固定するものではなく、足元に必要な支えを加えることで、身体が安定して動くための環境を整えます。
O脚用
膝の向きや外側への体重の偏りが気になる方へ向けたタイプです。
足元から身体全体のバランスを考え、立つ・歩く動作を支えます。
3つのタイプから、足の特徴や現在のお悩みに合わせて選んでいただけます。
選択に迷われた場合は、ご購入前にお気軽にご相談ください。
義肢装具士のあしから先生が、お悩みや普段履いている靴、困っている場面などを確認しながら、適したインソール選びをお手伝いします。
義肢装具士と職人、二つの経験を一足へ
僕は義肢装具士として、これまで多くの方の足や身体と向き合ってきました。
同時に、さまざまな素材や道具を扱い、実際に手を動かして製品を作ってきた職人でもあります。
身体を診ること。
必要な形を考えること。
その形を精度高く作り出すこと。
そして、同じ品質で必要な方へ届けること。
この一連の流れをつなげてくれるのが、3Dプリンターという技術です。
義肢装具士としての知識と経験。
職人としてのものづくりへのこだわり。
10年以上かけて積み重ねてきた設計メソッド。
そのすべてを、足元を支える一足へ込めています。
足元から、立ち、歩き、動くことを支える
Kyykx.s Productが目指しているのは、インソールを届けて終わることではありません。
その人が長く自分の足で立ち、歩き、動き続けること。
仕事や家事、趣味、スポーツなど、やりたいことへ挑戦できる身体を足元から支えていくこと。
一足のインソールを通して、身体の使い方を見直すきっかけを届けたいと考えています。
偏平足、足のぐねり、O脚など、足元で気になることがある方は、Kyykx.s Productのセレクトインソールをぜひご覧ください。
「自分にはどのタイプが合う?」
「普段の靴に使える?」
「足の悩みについて相談してから選びたい」
という方からのメッセージもお待ちしています。
あなたの足と身体に必要な一足を、義肢装具士の視点から一緒に選びます。
<<イベント情報>>
2026/09/13 10:00〜14:00
「SOUSHINKAI FESTIVAL」
場所:創心會福山地域リハビリケアセンター
2026/09/24 13:00〜15:00
「あしからミニ講座&チェック会」
場所:東手城ココフル薬局
※13:15〜「行楽シーズンで気を付けたい“あしから”のお話」
2026/09/27 10:00〜16:00
「オノフェスマルシェ」
場所:尾道駅前 東御所緑地
2026/10/02 14:00〜
熊本地震チャリティ講座
「あしから先生の教える!これからの子どもの靴選び」
詳しくはこちら
https://www.reservestock.jp/shared_projects/articles/21900
※画像はイメージです。

