2026/10/08 13:58
「靴のサイズは合っています」
足や靴について話していると、こんな言葉を聞くことがあります。
確かに、靴を選ぶうえでサイズはとても大切です。
でも僕は義肢装具士として、
「サイズが合っている=その人の足に合っている靴」
とは限らないと考えています。
なぜなら、人の足には長さ以外にもいろいろな特徴があるからです。
同じ26cmでも、足は同じではない
例えば、
「26cmの靴を履いています」
と言われても、それだけでは分からないことがたくさんあります。
足の長さ。
足の幅。
足囲。
甲の高さ。
かかとの大きさ。
足趾の形。
足先の方向。
左右差。
そして、立ったときや歩いたときに足がどう変化するのか。
同じ26cmの人でも、足の形は同じではありません。
当然、同じサイズ表記の靴が全員に同じように合うわけでもありません。
だから靴を選ぶときは、
「何cmか」
だけではなく、
「その靴の中で、自分の足がどう収まっているのか」
を見ることが大切です。
「つま先に余裕がある」だけでも足りない
靴を選ぶとき、
「つま先に少し余裕を持たせましょう」
と聞いたことがある人も多いと思います。
もちろん、必要な余裕を確保することは大切です。
でも、
つま先に余裕がある
=
靴が合っている
ではありません。
長さを合わせるために大きめの靴を選んだ結果、
かかとが浮く。
靴の中で足が前後に動く。
足と靴の曲がる位置が合わない。
紐を締めても足が安定しない。
そんな状態になってしまえば、単純に「余裕があるから大丈夫」とは言えません。
必要な余裕がありながら、
足が靴の中で適切に収まっている。
その両方を考える必要があります。
「入る靴」と「合う靴」は違う
足が靴の中に入る。
痛くない。
歩ける。
だから合っている。
必ずしも、そうとは限りません。
少し大きな靴なら、足は入ります。
幅の広い靴なら、窮屈さを感じにくいこともあります。
でも大切なのは、
靴の中で足が必要以上に動いていないか。
かかとは安定しているか。
足と靴の曲がる位置は合っているか。
紐やベルトで足を保持できているか。
実際に歩いたときにどうなのか。
そこまで見て、
「この人の足に、この靴はどうなのか」
を考えます。
靴は「履く→立つ→歩く→動く」まで見る
靴だけを机の上に置いて、
「この靴は良い靴です」
と決めることはできません。
大切なのは、
誰が履くのか。
どんな足なのか。
どんな場面で使うのか。
履いたときにどうなるのか。
歩いたときにどうなるのか。
です。
身体を見るときと同じように、
履く
↓
立つ
↓
歩く
↓
動く
まで考える必要があります。
同じ靴でも、履く人が変われば足との関係も変わります。
だからKyykx.s Productでは、
「このメーカーなら大丈夫」
「この形なら全員におすすめ」
という考え方ではなく、
その人の足と靴の組み合わせを見ることを大切にしています。
靴紐は「脱げないようにするもの」だけではない
靴そのものが合っていても、履き方によって状態は変わります。
その代表が靴紐です。
靴紐は、
「靴が脱げないようにするもの」
だけではありません。
足と靴を合わせ、靴の機能を使いやすくするための大切な部分です。
紐を大きく緩めたまま履く。
結んだまま脱ぎ履きする。
かかとを合わせずに履く。
かかとを踏む。
これでは、せっかく足に合う靴を選んでも、靴本来の状態とは違った履き方になってしまいます。
「何を選ぶか」
と同じくらい、
「どう履くか」
も大切です。
インソールを入れるなら、靴との組み合わせも大切
Kyykx.s Productでは、3Dプリンター製インソールを作っています。
でも、
「足が気になるなら、とりあえずインソールを入れればいい」
とは考えていません。
インソールは、靴の中で使うものです。
普段どんな靴を履いているのか。
サイズはどうなのか。
靴の形は足に合っているのか。
靴をどう履いているのか。
靴底はどう減っているのか。
こうしたことも大切な情報です。
インソールだけが良くても、組み合わせる靴との相性が合わなければ、考えていた状態とは変わってしまいます。
靴とインソールを別々に考えるのではなく、
「靴の中で、足とインソールがどう収まるのか」
まで考える。
これもKyykx.s Productが大切にしていることです。
インソールが初めてなら「はじめてインソール」から
「インソールに興味はあるけど、何を選べばいいか分からない」
そんな方の入口として用意しているのが、
「DEARインソールmuQu|はじめてインソール」
です。
インソール自体を初めて使う方。
Kyykx.s Productのインソールを初めて使う方。
まずは普段履いている靴の中で、インソールを使うこと自体を体験してもらう。
足をほぐし、感覚を取り戻しながら「あし元」を起こしていく。
そして使っていく中で、
自分の足はどんな形なのか。
どんな特徴があるのか。
何が気になるのか。
そうしたことが見えてきたら、次の段階へ進みます。
はじめてインソール
↓
セレクトインソール
↓
オーダーインソール
という流れです。
特徴が見えてきたら「セレクトインソール」へ
Kyykx.s Productのセレクトインソールには、
・偏平足用
・足ぐねり用
・O脚用
の3種類があります。
土踏まずや内重心が気になる。
足首をぐねりやすい、あし元の不安定さが気になる。
O脚や脚の外側への偏り、靴底外側の減り方が気になる。
そんな特徴が見えてきたら、
「今、自分が一番気になっていること」
を基準に選んでもらいます。
さらに、一人ひとりの身体を見ながら個別に考えてほしい場合には、オーダーインソールという選択肢があります。
これは、
「どれが一番良い」
という順番ではありません。
今の自分に、どのくらいのサポートが必要なのか。
その違いです。
まずは、今履いている靴を見てみる
新しい靴を買う前でもできます。
今日、普段履いている靴を一度見てみてください。
かかとは浮いていないか。
つま先には必要な余裕があるか。
靴の中で足が動きすぎていないか。
紐をきちんと使えているか。
歩いたときに違和感はないか。
「何cmを履いているか」
だけではなく、
「この靴の中で、自分の足はどうなっているか」
へ。
少し視点を変えるだけでも、自分の「あし元」を知るきっかけになります。
そして、
「インソールも使ってみたい」
と思った方は、まず「はじめてインソール」からチェックしてみてください。
▶ Kyykx.s Product オンラインショップ
https://kyykxs.official.ec
あしから先生|佐藤佑樹
義肢装具士/Kyykx.s Product代表
「バラ色の人生は、“あし元”から。」
“あし元から”の可能性を、福山から全国へ。
Kyykx.s Productを作っている人について
「どんな人が作っているの?」
「なぜ3Dプリンターでインソールを作っているの?」
「Kyykx.s Productってどんな活動をしているの?」
そんな方へ。
義肢装具士としてのこれまでの経験、独立した理由、Kyykx.s Productを始めた背景、地域での活動などをnoteにまとめています。
▶ あしから先生|佐藤佑樹について
https://note.com/fair_auk549/n/n646e5d6a3b38

