2022/04/06 05:15

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前回「種子骨障害(https://kyykxs.official.ec/blog/2022/04/05/051140」のお話をさせていただきました。
新入学などで生活ががらりと変わり、足を痛めてしまう子が増える時期です。
そうならない様に、今のうちから対処していきましょう。

それでは、本日は「成長期の足部の痛み」についてお話していこうと思います。
よく、成長期に膝のあたりが痛くなることがありますが、それとは似て非なるものです。
成長期の膝の痛みはいわゆる成長痛で、体の成長に伴い起こるものと言われていますが、はっきりとした原因は分かっていません。
次に本日お話する「成長期の足部の痛み」は、踵に現れるもので、踵骨の成長線と言われる、骨の成長している、まだ骨として弱いところに、
過度の衝撃や力が加わった時に、この成長線のところで炎症を起こしたり、はがれたりして、痛みが出たものです。
これを「踵骨骨端症」もしくは「セーバー病」と言います。

この疾患は、だいたい10歳前後の男の子に多く、クラブ活動を始めたり、体育でマラソンが始まったりして、
急に活動度が上がった時によくみられ、踵を包むように握ると痛みが増大します。
これは、踵への衝撃が急に増えることによって、骨の成長とそこに対する負荷の量がアンバランスを起こし、
耐えきれなくなったことで起こります。
また、この踵骨の骨端には下腿部からのアキレス腱と、足底部からの足底腱膜が付着しており、
この2つの腱が引っ張り合うことによって踵骨への負荷をより増大させます。
これらのことから、踵への衝撃を和らげると同時に、腱による負荷を減らしてやることが重要になってきます。

対処法としては、まずは活動度を下げることです。
このことによって、踵骨への負荷量を減らしていくことが重要になります。
次に、衝撃を和らげるために、踵に着けるゲルパットを装着し、更に衝撃を減らしていきます。
それでも、痛みが改善しなかったり、レントゲン上で踵骨骨端核がギザギザになっていたりした場合、
インソールを入れることが多いです。
このインソールは、踵部分の高さを上げて、アキレス腱からの負荷を減らすのと同時に、
踵部分の厚みが増すことによる衝撃緩衝作用によって、踵骨への負荷を減らしていきます。
更に、足底腱膜に対して、アーチを上げることによって、衝撃が加わった時に足部が変形し、
足底腱膜が引っ張られることによる、負荷の増大を防いでいきます。
この2つの作用によって、踵骨への負荷を軽減し、痛みをとっていくことが重要です。

この「踵骨骨端症」は基本的に活動度が急激に上がったことによる、負荷の増大が原因であることが多いため、
この負荷を減らすために、活動度を下げることが一番の早道になります。
ただし、2,3日でどうにかなるものではないので、クラブ活動や学校の先生と相談しながら休むことも必要になります。
また、その時に医療所見があったほうが、話がスムーズにいくと思いますので、
整形外科を受診し、レントゲンなどの検査を行って、踵の状態を把握しておく方がいいと思います。
この受診時、抗炎症剤を処方され、痛みが消えることがありますが、
炎症が収まっただけで、踵骨の成長は追いついていないため、
なにも対処しないと、また痛みをぶり返すことがあります。
そのため、踵骨への負荷に対する対処もしていくことをオススメします。

これからの時期、新しくクラブ活動に入ることがおおくなります。
最初は走り込みなど、体力作りが基本になってくると思いますので、
もし、踵に痛みが出たら、この「踵骨骨端症(別名:セーバー病)」を疑ってみて下さい。
もし、クラブ活動などを始める前に対処しようと思うなら、
少し、クッション性のいい靴を履くか、インソールでアーチを支えておくと踵への負荷を減らすことができるので、
ならなくてもいいケガを防げるかもしれません。

3dCHでは、メールで作れるオーダーメイドのインソールを作ることができますので、気になればお問い合わせください。

それでは本日はここまで、
読んでいただきありがとうございました。
次回、フットケアのお話ししようと思います。

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