2022/06/22 07:07

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前回、靴の構造は値段じゃ決まりませんよ、というお話を前置きとしてさせていただきました。
この構造には3つのポイントがあるので、それを一つずつ消化していこうと思います。

では一つ目、「靴の踵」です。

あなたは踵を踏んで靴を履いてませんか?

これ、靴の機能をほぼ殺したようなものです。

もし、靴の踵を踏んで履いているなら、3日後に買い替えにに行ってください。
その時には、どんな靴がいいのか、よく理解できているはずです。

さて、「靴の踵」、構造としてどのようなものがいいのかですが、
踵骨が隠れるくらいの高さまで、野球帽のつばくらいの硬さの芯が、しっかり入っているものを選ぶようにしてください。
この、踵に芯が入っていることによって、足の変形を少なくすることができるからです。

人は、歩行で踵を着き重心を前に乗せていっているとき、踵骨は内側に倒れていきます。
これは、地面からの衝撃を吸収するために起こっている、「回内」という動きで、
程度の差はありますが、基本的に全員に起こっている現象です。

しかし、中にはこの「回内」が過度に起こり過ぎる「過回内」という現象が起こっている人がいます。

この「過回内」、踵骨だけで終わらず、中足部に伝わり内側縦アーチ(土踏まず)をつぶして偏平足、特に「外反偏平足」を引き起こします。
こうなると、これにつられ下枝のアライメントがずれ、関節に負荷をかけたり、
内側縦アーチを支える筋肉や腱、靭帯に負荷をかけて痛みを貼っていさせたり、
余計な重心移動を繰り返してしまうため、疲れやすかったり、体幹に負担をかけてしまうことがあります。

この回内を靴の構造で少しでも制御できるのが、「靴の踵の芯」になります。
この踵に芯があることによって、踵骨をホールドすることができ、踵骨の過回内を抑制することができます。
このことによって、インソールだけで足部のアライメントをコントロールするより、格段に効果が発揮されやすくなります。
また、踵の芯によって踵骨を靴の中に収めることができるようになり、
このことによって、靴が脱げにくくもなります。

ただし、この踵の芯は、「靴ずれ」の原因にもなります。
そのため、必ず試し履きをするようにしてください。

商品棚の靴の踵を触りながら、踵に芯の入っている靴を探し、そのまま会計に行かず、必ず靴ひもをキチンと上まで絞め、
試し履きをし、踵骨の近位部やアキレス腱に食い込まないものを選ぶようにしてください。

これだけでもかなり、靴が絞り込めると思います。

次回、更に絞り込んでいってみましょう。


読んでいただきありがとうございました。

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