2022/07/03 09:24
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足部の内側に痛みの出る足部の疾患に、前回お話した「外反母趾」と同じくらい、多くの患者さんがいる疾患があります。
それは「外脛骨障害」というものです。
この疾患は、今まであまりスポーツをしてこなかった学生が、クラブ活動で急に運動量が増えたり、
通学・通勤距離が伸びて、歩く量が急に増えた、という人に良く見られます。
痛くなる場所は、舟状骨と言われる、内側縦アーチの要石のような役割を担っている骨の皮膚側に、
本来ならないはずの、「外脛骨」という骨ができていて、その部分に炎症が起き、痛みが出ます。
この「外脛骨」は内側縦アーチを支える筋肉に一つである、「後脛骨筋」の腱の中に骨ができ、
ほとんどの人が舟状骨とくっついて一つの骨になるところが、一つにならず、
別の骨として、残ったものが「外脛骨」になります。
この「外脛骨」自体は病的なものではなく、5~14%の人に見られる正常な異形になります。
そのため、この骨があるからと言って、必ずしも悪さをするわけではなく、一部のタイプの外脛骨のでき方で、運動量が増えた人に
痛みが出てしまったものが「外脛骨障害」になります。
「外脛骨」は舟状骨の皮膚側に余分にできる骨であるため、足部を上から見た時に、
土踏まずのところがポコッと膨らんでいることがあるので、見つけることができるかもしれません。
そして、痛みが出ている方は、そのポコッと出た骨のところが赤くなり、熱を持った炎症を確認できると思います。
また、この「外脛骨障害」になる人は偏平足になっている方が多く、
土踏まずが無くて、土踏まずのところにポコッと出た骨が痛い場合は、「外脛骨障害」の可能性がかなり高いです。
この「外脛骨」はレントゲン撮影をしなければ見ることができないので、
自己判断で確定することは難しいので、整形外科を受診することをオススメします。
この「外脛骨障害」は、内側縦アーチに今までなかった力が加わることによって、
舟状骨と外脛骨が付いたり離れたりすることによって、炎症が起き痛みが出ています。
そのため、内側縦アーチを潰れにくくするインソールを入れたり、
後脛骨筋の腱の中にできる骨であるため、この後脛骨筋のストレッチや内側縦アーチを支える筋肉の筋力強化、
更に、痛みの出ている部分への物理療法などのリハビリ、
痛みが強く、どうにもならない場合、注射をしたりシップをして炎症を抑える薬物療法を行うことがあります。
また、競技者などは手術をして外脛骨をとってしまう場合もあり、
それぞれの人にあった治療法を、相談して行っていくことがいいと思います。
また、この「外脛骨」があっても、内側縦アーチを支える筋肉の強化や後脛骨筋のストレッチなどを行うことによって、
発祥するリスクを抑えていくことができますので、
「偏平足」で土踏まずのところに「ポコッと骨が出ている」方は、
普段から意識してこれらの筋力強化・ストレッチをしてみて下さい。
それでは本日はここまで。
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